俳句-検索
俳句-検索結果一覧
以下の62件が検索されました。 |
あかときの桔梗とはなり死にゆけり | 寺井谷子 |
いまこころ触れあうひばりの高さにて | 大山安太郎 |
お数珠袋にどんぐり一つ忌を修す | 寺井谷子 |
たましいの透けることはもはなびら餅 | 寺井谷子 |
ふわふわと伸ぶ水無月の後髪 | 寺井谷子 |
まぼろしの蝶生む夜の輪転機 | 寺井谷子 |
みどりごに呼吸する大事夏の雨 | 寺井谷子 |
らんまんと医院の前のさくらの木 | 寺井谷子 |
ルーム・キー提げて近づく花氷 | 寺井谷子 |
三階より落ちし靴下冬ざるる | 寺井谷子 |
人の世の峠いくつか花樗 | 寺井谷子 |
人体の自在に曲がる螢の夜 | 寺井谷子 |
人寰や虹架かる音響きいる | 寺井谷子 |
傘さしてこの世をへだつ花菖蒲 | 寺井谷子 |
冬三日月更に呑むため別れゆく | 寺井谷子 |
出雲路の一夜ざんざと梅雨に入る | 寺井谷子 |
南天の真っ正直な紅の色 | 寺井谷子 |
善人と歩く日向の枇杷の花 | 寺井谷子 |
喪服着て七夕竹の裏通る | 寺井谷子 |
地球の芯に水流るるや秋の蟬 | 寺井谷子 |
大国の出雲なりせば男梅雨 | 寺井谷子 |
夫ならぬ男にしずる春の雪 | 寺井谷子 |
寒灯より紐下りいる人の世や | 寺井谷子 |
彼の世は親し風鈴がひとつ鳴り | 寺井谷子 |
忍冬水のようなる昼の酒 | 寺井谷子 |
恍惚と盆会の鍋を煮えたたす | 寺井谷子 |
抱かれるごと高階に虹を見る | 寺井谷子 |
曼陀羅の汚点もまぼろし夏衣 | 寺井谷子 |
杉山のはぐれ桜の情死かな | 寺井谷子 |
次男よく背が伸びており楪や | 寺井谷子 |
死化粧して水色桔梗なりぬ | 寺井谷子 |
母の家まで六百五十歩春の雨 | 寺井谷子 |
水中の陽を囲みたる鴨の陣 | 寺井谷子 |
泣き寄りて肘のふれ合う夏喪服 | 寺井谷子 |
海近く植田濃くなる出雲かな | 寺井谷子 |
無鉄砲な梅の瑞枝が青空に | 寺井谷子 |
然(さ)らば反逆夜の噴煙を銀河へ継ぎ | 寺井谷子 |
猫太る夢に山河も冬枯れて | 寺井谷子 |
現世の猫に懐(なつ)かれ曼陀羅寺 | 寺井谷子 |
産むというおそろしきこと青山河 | 寺井谷子 |
男痩せ冬へ傾く香草園 | 寺井谷子 |
白さるすべり溺愛の母となりすます | 寺井谷子 |
百合の香に近く未明を愛されし | 寺井谷子 |
眠る山より松一本を抱え来る | 寺井谷子 |
秋灯かくも短き詩を愛し | 寺井谷子 |
稔り田に雨や濡れ身の青年佇つ | 寺井谷子 |
組織論のどこか饐えいてゆきのした | 寺井谷子 |
肉食家族に黄砂は夜を流れおり | 寺井谷子 |
舫いたるこの世ながかり花蓮 | 寺井谷子 |
花南天裏木戸より訪う母の家 | 寺井谷子 |