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UPDOWN  俳句          UPDOWN  作者名

かなしめば鵙金色の日を負ひ来 加藤楸邨
たばしるや鵙叫喚す胸形変 石田波郷
てつぺんはかわくかわくと鵙の贄 小檜山繁子
はや朝の心とがれり雨の鵙 桂信子
イラクから死が来る予感鵙の贄 中村重義
ストレスは吐き出すものと鵙高音 物江晴子
フライパン重なり鵙の贄(にえ)増えた 金原まさ子
ブラジャーの少しずれたる鵙の鳴き 河野輝暉
一〇〇〇ヘクトパスカル鵙の短か啼 小泉恭子
一湾を眼下に望む鵙日和 髙田スミ子
乳房渡すも命渡さず鵙高音 中嶋秀子
仕事なきこと程疲れ鵙の贄 茂木喜子
六地藏縄張りに入れ鵙猛る 和田照海
剥製の鵙鳴かなくに昼淋し 夏目漱石
口紅のいろを次第に昏らく鵙 中村路子
古代よりの伝言ひらり鵙日和 小泉八重子
天網の疎にして疎なり鵙の贄 伊藤政美
子がなくて白きもの干す鵙の下 桂信子
志布志の家百舌と女が走っていた 藤後左右
晝深き葬後の濯ぎ日の落葉 飯田龍太
朝鵙の元気な声で床を蹴る 仁多風山
殺戮もて終へし青春鵙猛る 松崎鉄之介
汝は白い一本の杭百舌猛る 服部修一
父母を呼ぶごとく夕鵙墓に搖れ 飯田龍太
猛る鵙この身このまま老いゆくか 桂信子
癌残る肺を切り裂く鵙の声 遠藤龍三郎
百舌鳥猛けて暁さむき国ありき 蝦名石蔵
研ぎ上げし刃物に映る鵙の空 松本光子(水明)
縄張りの真ん中に池百舌猛る 阪脇文雄
蝙蝠傘の裡鮮しや鵙の雨 桂信子
起き抜けの耳をそがれる鵙の声 小林和枝(水明)
身に還る痛みよ乾く鵙の贄 伊藤通明
退屈の木のてっぺんに鵙の声 池田不二
郵便受けにも差し込んである鵙の声 金子徹
鵙いつもてつぺんにゐる少年期 鶴岡しげを
鵙とんび鳩との問答畑ん中 夢想呑太
鵙の啼く街まつしろに描くかな 松澤昭
鵙の昼何せば心やすまらむ 桂信子
鵙の昼穴掘つてゐる男たち 林満子
鵙の贄チクタクチクタク傘寿です 日下輝雄
鵙の贄思う金輪際の底 山戸則江
鵙の贄紅絹一反をそのままに 矢野千代子
鵙の贄見てより鵙が好きになる 大牧広
鵙叫ぶヤマトタケルを呼びだして 松澤昭
鵙啼いてもぬけの殻のナフタリン 古屋恵美子
鵙日和まっすぐ古書店まで歩く 前川弘明
鵙猛り柿祭壇のごとくなり 川端茅舎
鵙猛る少年いまだ諸刃なり 月森遊子
鵙高音どこへも行かぬ靴磨く 伊東辰之亟
鵙高音頬の片側ほてりけり 下田恭子
   
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