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UPDOWN  俳句          UPDOWN  作者名

あをあをと鶴を織りゐる雪女 有馬朗人
この夜道誰かに逢はば雪女郎 福田蓼汀
すいときて眉のなかりし雪女郎 森澄雄
ひとの世の遊びをせんと雪女郎 長谷川双魚
みちのくの雪深ければ雪女郎 山口青邨
もう夜明けわれを訪いたる雪女 川嶋充
ゆきゆきてなほ体内や雪女 恩田侑布子
パン屋まで歩けば五分駆ければ雪女 松下晴江女
モーツアルト聴きに山より雪女郎 黒澤希久代
切り絵からいま抜けて来し雪女 荒井玲
境塚思案に暮れぬ雪女 千田志泉
外灯のどこかで逸れし雪女 齊藤泥雪
夫寝し雪女郎の玻璃戸打つ 三宅睦子
子よねむれ雪をんな戸をたたく夜は 豊田都峰
密会は黄昏が良し雪女郎 佐川広治
小説を脱け出して哭く雪女 阿波野青畝
抱かんにはみな怒り肩雪女郎 岩下四十雀
新しき家へみしりと雪女郎 野澤節子
旧町名たづねて来たる雪女 市川栄次
杉の根より生るる雪女眼の疲 豊山千蔭
正史には載らぬ恋あり雪女郎 松王かをり
水いろの帯ながながと雪女郎 北園克衛
湯けむりや夕ベ湯殿山に雪女郎 佐川広治
無人駅のポスター抜けし雪女 松本詩葉子
産土の社頭をかぶく雪女 松田曼莉
白山を拔け出たやうな雪女郎 谷下一玄
立ちどまるたびに近づき雪女郎 京極杞陽
立てば雪女郎坐れば遣手婆 鷹羽狩行
笹飴やいとけなかりし雪女郎 森澄雄
篠竹を曳きしあとあり雪女郎 山本洋子
紅きもの欲り且つ怖れ雪女郎 鷹羽狩行
紅さしてゐしはまことか雪女郎 永井東門居(龍男)
終電車の座席に消えし雪女 光澤史子
結綿に蓑きて白し雪女郎 泉鏡花
良寛と遊んでしまふ雪をんな 小島健
記録なぞとっくに塗りかえ雪女 原恵
誰かが嘘を誰もが嘘と雪女郎 吉田笑
足湯しに来て雪女郎それつきり 安部ひさし
輪郭のなきが眞実雪おんな 山口正三
追分本陣は焼けて終ひし雪女郎 永井東門居(龍男)
道ゆづりしは雪女かも知れず 鷹羽狩行
錦鯉は夜がくるまでの雪女 和知喜八
鍵の鈴鳴らし山より雪女郎 須田京
雁木(がき)に来て火事の炎をひく雪女 石原八束
雪をんな恋あきらめて鳥になる 田付賢一
雪をんな踵返せし跡なるか 名久井清流
雪女おねば子種は煮こぼれたり 加藤郁乎
雪女ためらいがちに句を直す 永井潮
雪女となり母の魂遊べるや 山田弘子
雪女ねむり薬を買ひにくる 八牧美喜子
   
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