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UPDOWN  俳句          UPDOWN  作者名

あの人にかぎってという白障子 河西志帆
いのちなが白い障子に囲まれて 黛執
うしろ手に閉めし障子の内と外 中村苑子
しづかなるいちにちなりし障子かな 長谷川素逝
ふりむけば障子の桟に夜の深さ 長谷川素逝
ふるさとや障子にしみて繭の尿(しと) 阿波野青畝
まぶしさは予定なき日の白障子 小池溢
むつかしく思わず障子開けに立つ 花谷和子
一枚の障子明りに技芸天 稲畑汀子
亡き母が障子あけずに入り來し 八田木枯
余情残心障子の韻の暮れかぬる 松本杏花
四五人のみしみし歩く障子かな 岸本尚毅
文学が骨だけになる大障子 遠藤煌
波音の夜通し高き障子かな 安田直子
灯を入れてひとりの部屋の白障子 森本弥生
父の忌をのんべんだらり白障子 関戸美智子
狂うために生れるまえの障子開く 塩野谷仁
白障子心の揺れを見透かされ 塚本幸子
覚めてまだ今日を思はず白障子 岡本眸
障子あけて置く海も暮れきる 尾崎放哉
障子しめきつて淋しさをみたす 尾崎放哉
障子へ出た影うずくまる他人の家 林田紀音夫