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UPDOWN  俳句          UPDOWN  作者名

すべなし地に置けば子にむらがる蠅 松尾あつゆき
人を憎み深夜も蠅を憎み打つ 三谷昭
剃刀に蠅来て止まる情事かな 寺山修司
吾よりも高きに蠅や五六億七千万年(ころな)後も 堀田季何
地に近きところに蠅や秋近し 後藤章
打ち払ふ金蠅ときに海のいろ 柳生正名
欠席の師の座へ舞へり夜の蠅 佐野青陽人
気がついたときは荒野の蠅だった 津沢マサ子
法案可決蝿追つてゐるあひだ 堀田季何
活きた目をつつきに来るか蠅の声 正岡子規
眠らんとす汝静かに蠅を打て 正岡子規
祝福もなしに無数の蠅生まる 三谷昭
神奈川沖浪裏透かし蠅叩 橋本直
蠅とんでくるや箪笥の角よけて 京極杞陽
蠅に蠅がまつわる明るさ休暇とろう 鈴木勁草
蠅も吾も生きる側なり深酒す 亀田蒼石
蠅一つ良夜の硯舐(ね)ぶり居り 川端茅舎
蠅一匹木魚時折高鳴りす 佐藤火峰
蠅叩くには手ごろなる俳誌あり 能村登四郎
蠅捕紙反射しやまぬ明日かな 小川双々子
足跡を鏡に印し蠅眠る 内藤一漁
金蠅も銀蠅も来よ鬱頭(うつあたま) 飯島晴子
銀蠅も僕も未完の星の上 福本弘明
駱駝またたかず瞼の蠅にさへ 宗像夕野火