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UPDOWN  俳句          UPDOWN  作者名

あめんぼの瞬発力や五月来る 綿貫伸子
いはれなくけふ頸燃えて五月逝く 藤田湘子
ごむまりのような五月を愛しけり 前田霧人
さつき先づ濡れそぼち芝濡れにけり 桂信子
さつき華やぎ一石一仏しづもりて 國定義明
しばらくは花嫁の母早苗月 永井千恵子
たいせつな憲法九条五月来る 鈴木きぬ絵
にわとりを五月六月縫い合わし 岩尾美義
ひたち野は大みずたまり五月来る 津波古江津
ひとつぶの音を拾ひし五月かな 永井江美子
ひとりでは五月の海の青すぎる 三船熙子
ほら吹きがまた殖ゆ 五月の湿地帯 星永文夫
みちのくの百神遊ぶ聖五月 松本詩葉子
みどり子の頬突く五月の波止場にて 西東三鬼
ジーンズの尻美しき五月来ぬ 野田哲夫
ダ・ヴィンチを素直に観たい聖五月 赤尾茶香
ペダル踏み込んで五月を傾ぐなり 田中朋子
レリーフの壺持つ女聖五月 松井童恋
ロシヤより古き五月に愛をこめ 津沢マサ子
一本の欅責めてる五月風 野本史子
五月くる綻び何の軽さかな 京武久美
五月なかばの鉛の空母しんと浮く 林田紀音夫
五月の噴水にふれこの刻もう還らず 寺田京子
五月の夜未来ある身の髪匂う 鈴木六林男
五月の少年木霊のやうな貌をして たむらちせい
五月の日眩しとなみだ溢るるか 西島麦南
五月の湾大きなものに出遇いけり 北迫正男
五月二日師弟溶け合ふ誕生日 小野元夫
五月五日全き富士と逢うて去る 沼尻巳津子
五月光白磁にゆらぐ水の影 白本未知
五月妖し如来の胎内より声する 辻本冷湖
五月富士父が樹木にのぼりゐる 渡辺保夫
五月富士蝶ネクタイの給仕舞う 山田裕康
五月来る朝日半円に土管の影 古沢太穂
五月来る象の睫毛の長きこと 野木桃花
五月来る鉛筆すべて尖らせて なつはづき
五月空さわがしくなる飴細工 新関幸至
人の灯も五月の月も言もなし 立半青紹
千枚田は千の竪琴風五月 高橋富久江
厨房の熱を加へて五月風 大類準一
口づけるには聖五月揺れやすく 柳生正名
図書館に青き風入れ五月尽く 武藤あい子
地下街の列柱五月来たりけり 奧坂まや
地球儀のあをきひかりの五月来ぬ 木下夕爾
坂の上たそがれ長き五月憂し 石田波郷
壊し屋が五月の空を見ていたり 森田緑郎
声映すまで透きとおる五月の窓 花谷和子
大字小字五月の風の逃げやすし 野木桃花
夫の忌の風の言葉を聞く五月 赤木悦子
妙薬は徳利一本早苗月 古川明美
   
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