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UPDOWN  俳句          UPDOWN  作者名

そちこちの狐火偽造かもしれぬ 伊藤俊二
はらわたに修司棲みつく鬼火の夜 飯島昭子
一見に如かず王子の狐火へ 大庭紫逢
出羽丘陵狐火二つ三つ十 武田伸一
太郎に見えて次郎に見えぬ狐火や 上田五千石
対局に兎と猫の狐火よ 十日町赤彦
復員以後狐火一つ見たるのみ たむらちせい
折々の兵器と契る鬼火かな 竹岡一郎
父のこと知らず鬼灯鳴らしをり 江尻りょう
狐の提灯この断崖は曽良と誰れ 松田ひろむ
狐火なりそして誰かが抜けてゆく 白石司子
狐火なり痛烈に糞が臭う 金子兜太
狐火に土瓶の口を向けておく 西野理郎
狐火に河内の国のくらさかな 後藤夜半
狐火のために鏡を据ゑにけり 岩淵喜代子
狐火のやうに嫁いでゆきにけり 柳家小三治
狐火の出てゐる宿の女かな 高浜虚子
狐火の燃え尽きてより人恋し 大類準一
狐火の続きは明日見ることに 近恵
狐火やまこと顔にも一くさり 阿波野青畝
狐火やベッドが空ラになつてゐる 栗栖恵通子
狐火や乱声のごと森ぞめく 波多野寿子
狐火や亡き子の臍の緒どうしよか 安斎謙太郎
狐火や広重ひとり吾もひとり 五十嵐秀彦
狐火や流浪の父の蔵書印 中山秀子
狐火や無呼吸症の詩を作る 渡辺富郎
狐火や酢が効きすぎてゐはせぬか 西野理郎
狐火をみて命日を遊びけり 黒田杏子
狐火をもつも貞女の家系です 榎本嵯督有
狐火を信じ男を信ぜざる 富安風生
狐火を恋ひて鉛筆齧る癖 岩淵喜代子
狐火を見し夜はははに逢いにに行く 堀越胡流
狐火を詠む卒翁でございかな 阿波野青畝