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UPDOWN  俳句          UPDOWN  作者名

かけ引の裏側が見ゆつばくらめ 岩本多賀史
つばくらめナイフに海の蒼さあり 奧坂まや
つばくらめ今日より海女の磯通ひ 庄司とほる
つばくらめ大きい顔してひるがえる こしのゆみこ
つばくらめ大言海を越えんとす 長井寛
つばくらめ斯くまでならぶことのあり 中村草田男
つばくらめ日に日に死臭濃くなりぬ 照井翠
つばくらめ風のカフカの住みし家 柏田浪雅
つばくらやきのふにまさる潮曇り 佐野まもる
つばめつばめ泥が好きなる燕かな 細見綾子
つばめ來て地球は早く廻り出す 中嶋孝子
ひるがえる燕は天の句読点 村田まさる
まだ減るか村の人口つばめ来る 梅原昭男
もとの名は福武書店つばくろめ 柏田浪雅
バス券を受く子つばめの口開けて 岩田みち子
上海の物語好き燕来る 大谷朱門
乙鳥はまぶしき鳥となりにけり 中村草田男
乙鳥(つばくろ)や小路名(こじな)の多き京の町 井上井月
仮の世や成層圏の初燕 渡部陽子
初つばめまだ見ぬ人を待ち受けて 山口木浦木
初燕「帰去来」の詩なつかしむ 鳥越やすえ
初燕そらの鏡を割ってくる 安藤涼二
初燕杖ひく我に半転す 大庭きぬ江
初燕見し日は風のやわらかし 松浦澄香
動悸せり空につばめの満つるほど 四ッ谷龍
四、五人の話の中へ初燕 沢田充子
土砂降の夜の梁(うつばり)の燕かな 清原枴童
土間に貼る稲作ごよみ燕来る 増田直子
夕波のさねさし相模初つばめ 鍵和田秞子
外(と)の海の痩せ島なれどつばくらめ 友岡子郷
大榎飛燕かすめて父祖をかすめる 井上湖子
委任状の多き総会つばめ来る 菱川弘子
孤児たちに映画くる日や燕の天 古沢太穂
山折りの谷折りの風つばくらめ 四方万里子
川越の菓子屋横町つばめ来る 杉本るつ
憂鬱の真ん中を来る初燕 金子晴彦
教会の婚礼の日よ燕来る 土田紫翠
新宿は垂直の街初燕 堀部節子
新築に一番乘りの燕かな 鈴木典子
春すでに高嶺未婚のつばくらめ 飯田龍太
朝谷の耕人われに燕きて 森下草城子
木の国の竜神温泉初燕 阿瀬孝志
木曜のパン屋の軒のつばくらめ 伊藤梢
来ることの嬉しき燕きたりけり 石田郷子
格子戸に祭の知らせ初燕 山内康典
橋も雫し雨つばめ鳴き移り 友岡子郷
次の世は法科を学べつばくらめ 渡辺礼子
死んでから物はいふまじ初燕 越高飛騨男
母生れし家を自在やつばくらめ 桂信子
泊船を遠見に睦むつばくらめ 鈴木詮子
   
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