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UPDOWN  俳句          UPDOWN  作者名

したたらす奥ゆかしさのありどころ 石田時次
つく息にわづかに遅れ滴れり 後藤夜半
なき如き滴りにしてとどまらず 中田剛
もどかしき老滴りに間合あり 中村路子
伏流の光を見初め滴りぬ 髙堀煌士
勇気その他ぜんぶ並べて山滴る 小野裕三
古式の滴りいまも 洞窟で声失う 伊丹公子
山滴るいっぱい蒐めた鳥の切手 矢野千代子
母の家蛇口はどれも滴れり 石井小嵐峰
永年のまんもす泪滴らせ 片野順子
深呼吸したたる山に染まるまで 山口紀子
港湾と滴る山を測られて 船矢深雪
滴りて自分にもどる息づかい 小林敏子
滴りにかんかん帽をぬらしけり 沢井篁雨
滴りに打たれて石は石である 広井和之
滴りの光や誰のものでもなく 花谷清
滴りの怺へかねたる光なり 松本陽平
滴りの焦ることなく落ちにけり 三村武子
滴りの金剛力に狂ひなし 宮坂静生
滴りの音の溜まってゆく身体 近恵
滴りは広目天の筆の先 尾崎青磁
滴りは深みに迅き出羽の国 渡辺誠一郎
滴りや闇を深める鍾乳洞 安冨耕二
滴りや風なき森の猿麻裃 森本弥生
滴りを掌に源流と想ひたり 伊藤眠
点滴の滴は詩人の歩幅かな 高桑弘夫
磨崖仏滴りに浮く眉目かな 柴田白葉女
神官と鴉がふわり滴りぬ 松本勇二
頂上から太古柑橘したたり来 澁谷道