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UPDOWN  俳句          UPDOWN  作者名

どうでもよいことには触れず野水仙 中村澄江
ピアニスト水仙の冷えピアノにも 五島瑛巳
モーツアルト今日の水仙元気にて 片山嘉子
何気ない顔して告知 野水仙 吉田花子
卓の水仙灯台にして辞書を操る 原子公平
吹かるるは水仙そして土星の環 佐怒賀正美
妻の座が強くなりたる水仙花 松岡耕作
姉の身に地割れ及びて水仙花 高橋修宏
平気なる胸に水仙刺し入れよ こしのゆみこ
成層圏に雲立つ水仙がいっぱい 鮫島康子
明るさは海よりのもの野水仙 稲畑汀子
歯のようにかがやく非在、水仙の 高岡修
母うたた寝水仙ことごとく咲いて 森下草城子
水仙に闇夜の芯が触れにくる 渋川京子
水仙のうしろぼんやり黒ずくめ 森田緑郎
水仙のまわり雨降るまわりかな 平田薫
水仙のゆるりと老いる心地なり 切輪南子
水仙の向きに意志ある難儀かな 前田典子
水仙の崖は美食の父の畑 狩野康子
水仙の彼方は波濤白秋碑 大沢友江
水仙の競ふが如く花咲けり 谷美都子
水仙の美少年となる春の宵 伊藤眞一
水仙の開いてからの眠りかな 秋谷菊野
水仙の香に振りむけば風ばかり 藤多恵子
水仙やおもちゃの戦車うごき過ぎる 松本清水
水仙や古鏡の如く花をかかぐ 松本たかし
水仙や男をまたぎ水飲みに 小林貴子
水仙や眼は愛にして濡れるなり 原子公平
水仙をどさつと活けて銃砲店 星野和子
水仙をまはり水底へ行く如し 藤田湘子
水仙をよくよく見たる机かな 桂信子
水仙を千切るこの世のうす濁り 竹本健司
水仙を境界として棲みにけり 岩淵喜代子
水仙を手前に出まかせばかり 成宮颯
水仙を明晰という夜明けかな 堀之内長一
水仙を活けてしばらく正座する 大竹照子
水仙を際立たせいる日向かな 大槻玲子(渦)
水仙剪る錆びし鋏を花に詫び 桂信子
水仙花袴破れて剥きなおす 井上淑子
沖よりの夕日背負ひて野水仙 川崎千恵
波の音部屋に満ちくる水仙花 渡辺道子
海光の岬に香の満つ野水仙 小林ゆり子
海鳴りへなだれ咲きです野水仙 大熊弘子
灯台の木の扉まで野水仙 小山健介
考えている水仙の高さかな 久保純夫
胃いたはる波の隙間が水仙花 堀之内勝衣
脳の輪切り白い水仙咲くばかり 川村三千夫
蛇崩れの坂を水仙負ひ下る 友岡子郷
行き止まりの道に笑むごと冬水仙 古橋芳
追憶を瓦礫と言ふな野水仙 浪山克彦
   
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