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UPDOWN  俳句          UPDOWN  作者名

いのちひとつ母の手にあり梅真白 髙橋三津子
うめ咲いて午後の悦樂俟てば来る 相原澄江
かるくなる空につまづく梅の花 井田茂治
けむりめく衰え白梅まっさかり 政野すず子
ここにいることが遠景梅咲けり 守谷茂泰
これからと言ふ白梅の曲りやう 福原瑛子
しら梅の泥を破りて咲きにけり 照井翠
しろしろと畠の中の梅一本 阿波野青畝
そこここに手焙置かれ梅まつり 富本茂子
その下は梅の花です ヘリコプター 山本順康
ねむれぬ夜端(はし)々ひかる梅の枝 佐藤鬼房
はるばる来ては白梅の縁(ふち)におり 大坪重治
もういいかいまあだだよと梅一輪 出口民子
もう少し迷子でいたい梅・桜 桜井映夫
ゆたゆたと宿の時計や梅白し 井山淑子
ゆるやかに坂はつづいて梅の宮 佐野二三子
われ死なばちちははも死ぬ梅の花 髙野公一
ブルーシート主は不在梅早し 土屋秀夫
リハビリの夫婦の散歩梅香る 榎戸満洲子
一人授り一人召されて梅二月 林ヨシ子
一幅の画となる一朶梅真白 八木澄子
一筋の水を落し梅の門 久米正雄(三汀)
万蕾の梅や鎌倉波の音 阿部禮子
三人の見方が同じ枝垂れ梅 伊串たき子
亀乾く一つ実梅の落ちる間を 矢吹えり子
亡き母の記憶じわじわ梅が香や 奥俊
人の世に忘却のあり月の梅 須田京
人はみな一徳ありぬ梅一輪 河野胆石
人死んで打ち捨てられし白梅酢 津根元潮
体内を去らぬ昏さよ梅の花 岡田一夫
六十ですべてを捨つる梅一輪 土屋秀夫
分水嶺鬱勃として梅固し 長谷川満紀
初心てふ言な忘れそ梅真白 三井あきら
勇気こそ地の塩なれや梅真白 中村草田男
厨より妻呼ぶ声や梅一輪 穂満史郎
去年の黙今年の黙や梅真白 山田遊子
口ごもるような紅なり臥龍梅 千葉信子
古民家に日本の暗さ梅の花 田中不鳴
嗅いでゆく梅林一盗二婢づかれ 大中祥生
回想の八重九重に夜の梅 大口公恵
地獄図を見て来て梅の白きかな 川辺幸一
壺に眞白降雪前に剪りし梅 野澤節子
天の扉が招じ入れたる梅の影 高岡修
失禁の朝やさしき窓の梅 加茂達彌
女坂選んでも急 梅香る 進藤美智子
娘の恋を予感している梅三分 髙橋千代子
家の近くの白梅の日暮を歩く 西村智治
小流れの激しきこころ梅三分 宮沢子
平常の木となつてゆく梅散らば 木方朝子
幹深く裂けて盆梅花満たす 北さとり
   
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