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UPDOWN  俳句          UPDOWN  作者名

あかんぼが春の満月ゆらし泣く 石川貞夫
あしらいは小指でつつく春の月 白木暢子
いつよりか薄く重たし春の月 飯田枝美子
のみ干す酒いま春月は一円燈 桂信子
ふるさとや石垣歯朶に春の月 芝不器男
ポーランド側に上れり春の月 森田智子
以下余白端にのっそり春の月 志賀孝子
六十年ぶりに納骨す春の月 三井りよ
函嶺に春満月や酔ひて帰る 山岸文明
原宿に若者を生む春の月 奥山雷火
国原や桑のしもとに春の月 阿波野青畝
外にも出よ触るるばかりに春の月 中村汀女
天心の深きにあそび春の月 大沢春草
少年は兎飼ふべし春の月 宮坂静生
戦あり春満月の昇りくる 浅生圭佑子
春の月ありしところに梅雨の月 高野素十
春の月ビルの裏側食べてをり 国兼よし子
春の月上がりて暗き波間かな 後藤夜半
春の月大笑ひして別れけり 白石喜久子
春の月心通わす空の海 大沢春草
春の月悲しみ癒す象に似て 吉村侑久代
春の月水の音して上りけり 正木ゆう子
春の月白寿の筆のくもりなし 大沢春草
春の月赤い薬包紙につつむ 河西志帆
春の月迷子の母を捜すかな 渋川京子
春の月風かたきなか腕をくむ 大沢春草
春月に一本の杖残し逝く 加藤瑠璃子
春月に乳房の重み偽りぬ 西野理郎
春月に吊り出されくる潜水艦 金子徹
春月に見られちゃ困ることばかり 大信田つとむ
春月の木椅子きしますわがししむら 桂信子
春月の甘さ奥歯を離れない 森須蘭
春月は天の鏡よ瞳がうるむ 園部鷹雄
春月やうすやき煎餅食べたくなる 山田雲洞
春月やどいつもこいつもうすら馬鹿 瀬戸正洋
春月や宿とるまでの小買物 芝不器男
春月や招かれゆけば柩ある 岸本尚毅
春月や歩めば壁にあゆむ影 梶川みのり
春月をとどめておりし令法の枝 森たけ子(藍)
春月を抱くには足らぬ腕かな 平山道子
春満月上野の山を眠らせぬ 信濃小雪
春満月水子も夢を見る頃ぞ 保坂敏子
春満月防人の詩口ずさむ 大沢春草
晩学や帰路ほのぼのと春の月 小磯國雄
母なる伊豆春月の乳を噎ぶほど 文挾夫佐恵
水の地球すこしはなれて春の月 正木ゆう子
氷見沖の春の満月影ひかる 宮川周子
沖までの途中に春の月懸る 山口誓子
海鳴りを鎮めて春の月まろし 大津幸子
無印の猫とわたしの春の月 藤みどり
   
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