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UPDOWN  俳句          UPDOWN  作者名

うち揚げられし魚(うを)へ夏蝶とめどなし 堀田季何
うつうつと最高を行く揚羽蝶 永田耕衣
けふ我は揚羽なりしを誰も知らず 沼尻巳津子
この家も誰かが道化揚羽高し 寺山修司
この道の果ては洋館夏の蝶 岸本由香
こめかみは淋し揚羽過ぎゆけり 前田典子
だらりの揚羽沖縄のすがたする 小川双々子
ちちははの揚羽すうっと来て休む 丸木美津子
つまみたる夏蝶トランプの厚さ 高柳克弘
ひと筋の光となりて梅雨の蝶 門野ミキ子
わが指紋押して放てり黒揚羽 松岡耕作
をはるべき恋とアゲハの通り道 田中雅秀
一日の奧に日の差す黒揚羽 桂信子
低く翔ぶ高層都市の梅雨の蝶 三谷昭
剃刀にふれし揚羽は熱からむ 八田木枯
前生は悍馬なりけり黒揚羽 佐藤きみこ
十二階へようこそ揚羽ごゆるりと 平山克代
原色を秘めたる夏蝶の睡り 林のりゆき
厨出て断層へゆく碧揚羽 須藤徹
句碑除幕へ ウスバシロチョウ 道の駅 広畑洋子
吾こそはオオルリアゲハ信濃の子 足立淳
命日の墓地に蹤き来る揚羽蝶 堂本ヒロ子
墓に水掛けて呼びたる黒揚羽 照井翠
壺の蜜ゆるみはじめる揚羽蝶 桂信子
夏の蝶らしく疲れた白い紙 川崎千鶴子
夏の蝶メトロノームが笑ってる 大塚武雄
夏の蝶流砂の性に導かれ 高遠守
夏の蝶浮世小路に入り浸る 山田征司
夏蝶のためらひを断つ自動ドア 井尻妙子
夏蝶の素顔に逢ひし村はづれ 宮田津々絵
夏蝶の羽音過ぎゆく微熱かな 三木基史
夏蝶や紙に包みし角砂糖 柳生正名
夏蝶を留めし巨大画面かな 遠藤豊成
大揚羽教師ひとりのときは優し 寺山修司
大揚羽柱を嗅いで出でゆけり 谷口慎也
大揚羽海に湧きたる対馬かな 西村逸朗
大揚羽避難訓練終了す 栃原百合子
天地や揚羽に乗つていま荒男 三橋敏雄
妻の世界われの世界へ黒揚羽 和知喜八
宙を舞ふとき自惚れの揚羽蝶 谷口洋
少年ひとり夏蝶追うたびに回廊 宮崎斗士
山気いま思ひのままに黒揚羽 増井ゆり枝
弔問に少し遅れて黒揚羽 松本詩葉子
或高さ以下を自由に黒揚羽 永田耕衣
抱きしめて揚羽の命見ゆるなり 清野千代子
揚羽とはけはひ寺町廓町 山田征司
揚羽とは別の道ゆく神事あと 花房八重子
揚羽より濃き影もちて爭わず 野間口千賀
揚羽来る日常かなり直観的 白石司子
揚羽生まれ翔び立つ風を待ちてあり 前田霧人
   
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