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UPDOWN  俳句          UPDOWN  作者名

あせるまじ冬木を切れば芯の紅 香西照雄
いつぽんの冬木に待たれゐると思へ 長谷川櫂
かくれんぼ皆んな冬木になっている 野田哲夫
かなしみの台(うてな)に冬の木がたてり 永井江美子
じっとして待つのも力冬木の芽 大滝徳美
その冬木誰も瞶めては去りぬ 加藤楸邨
なほ奥に人の声あり冬木立 野田哲夫
はみだしたところにこころ冬木立 江良修
ふるさとは冬木の頃にのみ近し 吉田未灰
まっすぐに冬木一本歯を抜かる 竪阿彌放心
もの言えといきなり冬木ゆすりおり 大山安太郎
やや白き素数ちりばめ冬木立 花谷清
やわらかい言葉のように冬木中 白石司子
よぎるとき何か言わんとする冬木 佐藤火峰
わが凭れる冬木ぞ空の真中指す 八木絵馬
わが触るるまでは冬木でありにけり 中村正幸
バイオリンソロは佳境に冬木立 なつはづき
ボストンの森の冬木の写真集 藤多恵子
一度くらゐは歩きたからう冬木立 小檜山繁子
一日中誰かゐる冬木のうしろ 長峰竹芳
一本の冬木に還る谺かな 堀口みゆき
一本の冬木を誘う一視線 辻脇系一
三輪山の西に日のある冬木かな 嶺治雄
人の字となりて人行く冬木立 近藤さちこ
何もせぬことが養生冬木の芽 亀田蒼石
傷ざわざわ暗号のように冬木立 白石司子
冬けやき長くみつめる夕日あり 髙瀬哲
冬の木に雀躍さかんたりしかな 松澤昭
冬木の芽ささやくそぶり耳奥に 柴田陽子
冬木みなおのが確かな像(かた)で立つ 中尾和夫
冬木発つバスうつくしく海の底 山岸由佳
冬木立人も夕日も膝折りて 森下草城子
冬木立人を遠目に鳥けもの 柴﨑公子
冬木立四囲に飛騨道の駅 吉田暢王
冬木立夢中問答解けがたし 津根元潮
冬木立失うものの何もなし 塚本幸子
冬木立奥へ奥と何も無し 田口武
冬木立翻し行く僧衣の黄 坂内康花
冬木立腹式呼吸で充電中 髙橋三智子
冬木立鎮守の森へにじり寄る 岸本砂郷
冬木背にしてあたたかき言葉待つ 津根元潮
只今に耳目を凝らす冬木立 塚田佳都子
国家より冬木一本たしかなる 味元昭次
壁鏡冬木が遠く身震ひする 桂信子
夜の高さ鳴呼と応へて冬木かな 渡邊文子
大まかに生きて冬樹の空深し 松本鷹根
大空に伸び傾ける冬木かな 高浜虚子
寒林へ風の触診日の問診 河野薫
帝国の陰に日向に冬木立 村田まさる
影にこそいのち宿りぬ大冬木 皆川光峰
   
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