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UPDOWN  俳句          UPDOWN  作者名

かはらけの宙とんでゆく二月かな 桂信子
きさらぎの色を濃くして雪くずる 北原壽豆江
ささくれの働く手だよ二月尽 松沢久子
さりげなく鶴ゐてさりげなき二月 西野理郎
まなうらに薄き玻璃ある二月かな 永井江美子
二ん月の木は本心を見せすぎる 横坂けんじ
二ン月のナイフのような自動ドア 佐藤恵美子
二ン月のペン胼胝うづく一行詩 高橋千賀子
二ン月へ遠い首振る夜の牛 松澤昭
二ン月へ飛び出して来し乗車券 中村正幸
二ン月や上に上にと絵馬重ね 下田榮一
二ン月や拾った鋏のよく切れる 白井米子
二ン月や薄氷を踏み鱗ふみ 大山なぎさ
二月はやランドセル負い孫走る 髙井眞行
二月へわずかな青菜ひとふり 岡みずき
二月まだ使ヘる日あり一筆箋 井坂景秋
二月二十六日耳が鳴り雨が降る 和知喜八
二月北さすB寝台に小ごえまだ 古沢太穂
二月尽逆さに立てるマヨネーズ 荒川千枝子
二月憂しとことん磨く便器の白 藤井啓恵
二月早や追はれるごとく追ふごとく 桑垣信子
二月風少年大食して泊る 和知喜八
出し忘れた嘘とか二月の燃えないごみ 中内亮玄
切株に鴬とまる二月かな 原石鼎
単線のひょいと出てゆく風二月 峡天衣女
友逝きし二月は逃げるように過ぐ 石浦玲子
吊るされしもののごとくに二月くる 國定義明
奥津城に犬を葬る二月かな 芝不器男
姿見にうつらぬ妣とゐる二月 田村正義
少年と兎ばたばた二月の雨 和知喜八
屋根といふ屋根に二月が来てをりぬ 後藤昌治
思いっきり啖呵切りたい二月なり 山本順康
我が家皆牡羊座二月の雨 岡田愛子
教科書に弁当の染み二月尽 齊藤泥雪
早足で歩く君から二月来る 山本富枝
本堂の四十八畳二月かな 松本晶子
梅根性また柿根性二月来る 吉田耕史
横のもの縱にしてみる二月尽 館さくら
死で終る小説閉ざす二月の森 花谷和子
残り菜のあたり明るき二月畑 篠森豊高
波いまだ角張つてをり二月の陽 平佐悦子
海鳴りは母の慟哭二月尽 今井嘉子
淋しさやをんなもひげを剃る二月 日向野花郷
火の燃ゆる音ぼうぼうと二月かな 神生彩史
父ゆきし二月は山の容ちせり 津沢マサ子
珈琲に五感ほぐるる二月かな 古川喜代子
皇室を商品とする二月かな 渡邊絵衣子
石ばかり松ばかり見て二月逝く 田中朋子
石山に風生れ二月動き出す 長谷川満紀
穴井太いる乱調の二月かな 佐藤琳子
   
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